コラム

増加し続けるアレルギー疾患

暑い夏も少し緩和されてまいりましたが、季節の変わり目にコロナウイルスやインフルエンザウイルス等の感染症が流行することが予想されます。体調をくずされぬようご自愛下さい。夏の時期は熱中症とコロナ感染症の判断に悩むことがありましたが、これからの時期はアレルギー疾患が増加し判断に悩まされることもあると思われます。今回はアレルギー疾患に関して情報発信をしたいと思います。日本は戦争中に多くの木を伐採し山林が荒れはて、戦後の復興のための資材が必要であり多量のスギを植林をしました。そのためスギ花粉の飛散量が多くなってしまい、スギ花粉アレルギーの患者様が多くいます。スギ植林の少ない地域(海外や沖縄、北海道)にはそのようなかたがほとんどおりませんが、本州・九州・四国にはスギ花粉患者様が多数おり、花粉症といえばスギ花粉のイメージが強くあると思います。しかし、アレルギーの原因物質や症状は多種多様であるためアレルギーが原因であることに気づかれていないケースも多く見受けられます。アレルギーの症状、原因や対策を知っておけばそのような方の生活の質は劇的に改善すると考えられます。

 

現代社会の避けられない課題

近年、アレルギー疾患は世界的に増加傾向にあり、多くの人々の日常生活に影響を与えています。花粉症や食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、喘息など、多種多様な症状と原因を持つこれらの疾患は、生活の質を低下させるだけでなく、適切な対処法を知らないまま放置すると命に関わるケースもあります。

 

アレルギー疾患の原因と仕組み

アレルギーは、免疫系が本来無害な物質(アレルゲン)に対して過剰に反応することから起こります。例えば、花粉、ハウスダスト、特定の食品や動物の毛などが一般的なアレルゲンです。免疫反応が過剰になることで、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、皮膚のかゆみや腫れ、呼吸困難などの症状が引き起こされます。アレルゲンが体の中に入ってくる際に気をつける必要があるのは 皮膚から入る場合 と 腸から入る場合 です。

 

皮膚から入る場合(皮膚感作)

  • 肌に傷や乾燥があると、食べ物や花粉が入り込みやすくなります。
  • そこから体が「敵だ!」と覚えてしまい、後で食べたり吸い込んだりしたときにアレルギー反応が出やすくなります。

赤ちゃんのころから保湿して肌を守ることが、とても大切です。

 

腸から入る場合(腸管感作)

  • ふつうは腸から入った食べ物に対しては「大丈夫」と体が学び、アレルギーを起こさないようにします。
  • でも、腸の調子が悪いと(風邪や腸の炎症、腸内環境の乱れなど)、食べ物に反応してアレルギーになることがあります。

 規則正しい食事や腸内環境を整えることが予防につながります。

 

 アレルギー疾患を発症した場合の予防と管理

アレルゲンへの暴露予防や内服・吸入等の加療が必要となります。

  1. 環境管理
    花粉やダニ対策として、室内の掃除や空気清浄の徹底、換気を行うことが重要です。
  2. 食生活の見直し
    食物アレルギーの場合は、アレルゲンとなる食品を避けることが基本です。新しい食品を試すときは少量から始めましょう。
  3. 医療の活用
    アレルギー検査や血液検査によって原因を特定し、必要に応じて薬物療法やアレルゲン免疫療法を行うことが症状の軽減に効果的です。
  4. ライフスタイルの改善
    ストレスを避け、規則正しい生活を心がけることも免疫のバランスを整えるうえで大切です。

まとめ

アレルギー疾患は、適切な知識と対策によって症状を管理し、生活の質を向上させることが可能です。症状としてはくしゃみ、鼻水やかゆみ等がよく知られておりますが、胸焼けや下痢などの消化器症状が出るような疾患もあります。その他にも様々な症状があり、特定の時期や年中、悩まされている症状が実はアレルギー疾患であることもあります。気になる症状のある方やアレルギー検査を受けてみたい方は菅原内科へご相談下さい。

 

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