
コラム
長引く咳に悩まさせれていませんか?
🏥 長引くその咳、諦めていませんか? — 3週間以上続く咳の正しい見分け方と対処法
咳の期間で変わる病態:なぜ咳は長引くのか?
「風邪は治ったはずなのに、なぜか咳だけが続く…」このような経験はありませんか?
医療において、咳が続く期間によって病態の分類が変わります。
| 期間 | 分類 | 多くの原因 |
| 3週間未満 | 急性咳嗽 | 風邪(上気道炎)やインフルエンザなどの感染症 |
| 3週間〜8週間 | 遷延性咳嗽 | 感染後の炎症(感染後咳嗽)など |
| 8週間以上 | 慢性咳嗽 | 咳喘息、COPD、後鼻漏、逆流性食道炎など |
特に3週間以上続く咳は、一般的な風邪薬や市販の咳止めでは治りにくい、別の原因が潜んでいる可能性が高くなります。自己判断せずに、適切な診断を受けることが非常に重要です。
🚨 要注意!長引く咳の代表的な2つの原因
長引く咳の原因は多岐にわたりますが、ここでは特に多く見られる二つの疾患をご紹介します。
1. 感染後咳嗽(かんせんごがいそう)
これは、風邪や気管支炎などのウイルス感染が治った後も、気道に残った軽い炎症が刺激となって咳が出続ける状態です。
特徴: 痰はほとんど出ないか、少量。多くの場合、2ヶ月以内に自然に治まることが多いです。
対処: 刺激(冷たい空気、乾燥)を避け、加湿などで気道を保護しながら経過を見ます。炎症を抑える吸入薬などが処方されることもあります。
2. 咳喘息(せきぜんそく)
この疾患は、一般的な「ぜんそく」とは異なり、ゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴(ぜんめい)や息苦しさを伴わないのが特徴です。そのため、「ただの長引く風邪」と誤解されがちです。
特徴:夜間や早朝、または寒暖差、会話、運動などで咳が出やすい。
風邪薬や市販の咳止めが効かない。
症状が悪化すると、将来的に気管支喘息へ移行するリスクがあります。
対処: 気道の慢性的な炎症を抑えるために、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬が有効です。この治療で改善することが、咳喘息の診断を裏付ける重要な要素となります。
🏥 受診の目安:すぐに医療機関へ
以下の症状が見られる場合は、より重篤な病気が隠れている可能性があるため、速やかにご相談ください。
呼吸困難や強い息切れがある。
咳とともに血痰が出る。
発熱が続く、または体重減少を伴う。
胸の痛みがある。
咳が8週間以上続いており、市販薬で全く改善しない。
🩺 当院での主な検査と診断の流れ
長引く咳の原因を特定するため、問診に加え、以下のような検査を行うことがあります。
胸部X線(レントゲン)検査: 肺炎や結核、肺がんなど、重篤な疾患の有無を確認します。
呼吸機能検査(スパイロメトリー):肺に出入りする空気の量や速度を測定し、肺の働きや呼吸器系の換気能力を評価する検査です。喘息や慢性気管支炎の診断に有用です。
アレルギー検査: アレルゲン(花粉、ハウスダストなど)の特定を行います。
長引く咳は、原因によって治療法が全く異なります。安易に「また風邪だろう」と自己判断せず、専門的な診断を受けることが、健康な日常生活を取り戻すための第一歩です。
気になる症状がある方は、いつでもお気軽にご相談ください。







